MLM とは ? その 意味 や 仕組み などの基礎知識
この記事ではこのブログのテーマの一つである
MLMとは 何か? についてその意味、
ビジネスの仕組み、特徴、
また違法ではないのか、
ねずみ講 や マルチ商法 とは違うのか、
メリット/デメリットなど、
MLMの基礎知識について書いてます。
MLM とは ?
MLM とは、
Multi-level marketing”(マルチ、マルチレベルマーケティング、MLM)の略で、
マルチ=多面的な、多様な レベル=階層、段階 マーケティング=商法
「多面的な階層で物品を流通させる仕組み」という意味で、
商品を購入した消費者、愛用者がその商品を口コミで紹介して、
紹介された人が商品を購入すると、メーカからお礼に報酬が支払われます。
そして紹介・購入された人がまた別の人へ紹介する…といった’紹介の輪’を広げていく事で、
商品が流通していくシステムです。
日本では「ネットワークビジネス」「ネットワークマーケティング」「コミュニケーションビジネス」
「組織販売ビジネス」「リレーションビジネス」など、様々な形態でよばれるマーケティング手法の一つで、
法的には「連鎖販売取引」に該当します。
連鎖販売取引とは、
個人を販売員として勧誘し、更にその個人に次の販売員の勧誘をさせるというかたちで、販売組織を連鎖的に拡大して行う商品・役務の取引のこと。
参照:「特定商取引ガイド」
と定義されていて、「特定商取引に関する法律」で厳しく規制されています。
歴史としては、アメリカ・カリフォルニア州を本拠地とする
「ニュートリライト・プロダクツ」(1934年にカリフォルニアビタミン社として創業)が
世界で初めてネットワークビジネスを展開させたと言われています。
その後、1959年には現在世界最大のネットワークビジネスの会社であるアムウェイ社が誕生、
日本には1963年に日本タッパーウェア株式会社が設立され上陸、
山之内製薬、カネボウ、ダイエー、ソニーなど大手企業が参入し、
三基商事やノエビア、シャルレ、日健総本社など様々な企業が業界の第一線で活躍しています。
現在では、多くの法人企業や個人が参加をしており、米国で約4000社、日本でも1000社以上、
世界130国で2500万人以上がエントリー、購買客数3億人以上、
市場規模は世界で15兆円を超える巨大流通ビジネスとなり、
MLMは今後も増えつづける傾向にあります。
MLM の 仕組み 、特徴
MLMの最大の特徴は、その仕組みです。
通常、メーカや個人が商品を売る場合、
メーカー → 卸売業者・問屋 → 小売業者・販売代理店 → 消費者という順番で流通される為、
この間にいくつもの人の手(マージン)が加わり、それが製品の値段に跳ね上がります。
また売る商品を宣伝するためテレビコマーシャルや雑誌の広告などを利用しますが、
この広告等による経費も製品代にプラスされます。
MLMでは、商品を購入した消費者が同時に販売員(MLMでは、ディストリビューターと呼ばれる)になり、
商品を口コミによる宣伝活動を行い、商品の流通を拡大させていきます。
そして商品は販売員から直接販売されるか、メーカより紹介された消費者へ直接送られます。
この仕組みにより中間マージンや広告費などの経費を省き、
その分を製品の原材料費、開発費に投入したり、
紹介(販売)してくれた消費者に報奨金(ボーナスプランなど)として還元します。
つまり、本来のMLMの目的・理想は、
会社側は高品質な製品をより安く普及・流通させる事ができ、
消費者側はより安く商品を購入したり、報奨金を受け取る事ができる、
双方にとってWin-Winな仕組みです。
MLM は 違法? ねずみ講、マルチ商法 との違い
MLMは最初に書いたように「特定商取引に関する法律」(特商法)で定義された販売形態で合法です。
では何故、MLMには悪いイメージ、評判がつきまとうのでしょうか?
それは、同じ口コミという伝達手法で広まるねずみ講と似ている事や、
‘マルチまがい商法’、’悪徳マルチ’ と呼ばれるマルチレベル・マーケティングを模した悪徳商法が存在するからです。
◆ねずみ講 とは?
ねずみ講は法的には「無限連鎖講」と呼ばれ、「無限連鎖防止法」によって禁止された違法行為です。
商品やサービスの流通がなく、お金のみを利益目的とした会員組織で、
仕組みとしては、まず自分が金品を出して組織に加入し親会員になり、
親会員となったら子会員を集め、子会員から寄付、入会金、会費等の名目で金銭を回収、
子会員はまたその子会員を集めて・・・この繰り返しで利益を得ていくというものです。
ただ現金のやり取りだけが目的のため、永遠に会員を集めなくてはならず、結果最後は機能しなくなります。
◆’マルチまがい商法’、’悪徳マルチ’ とは?
‘マルチまがい商法’、’悪徳マルチ’とは、MLMの仕組みを悪用した悪徳商法が横行した頃につくられた造語で、
・詐欺的な目的で価値の無い見せかけの商品だけを販売
・必要の無いものを押し売り的に友人・知人に販売
・商品の価格が常識の範囲を超えて高額
・購入した商品(サービス)の解約や返品(クーリングオフ)に応じない
・(構成員の)ランクアップに際し、無理やり商品を買い込ませる
といった連鎖販売取引から逸脱した違法なものを指します。